日本人の住宅意識に変化?4割以上が新築か中古かに「こだわりなし」|編集長ブログ
こんにちは。大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」の統括編集長の上田です。今回は「賃貸経営お役立ち情報」です。株式会社オウチーノ・オウチーノ総研さんが公表した調査結果から、日本人の住宅への意識に生じている変化を考えていきます。
新築へのニーズが高かった日本の住宅市場に変化が起こっている
株式会社オウチーノ・オウチーノ総研さんが昨年末に公表している調査結果、「2012年、日本人の住宅意識はどう変わったか?」日本人の住宅への意識に、変化が生じていることをうかがえるものといっていいかもしれません。
アンケートの対象は「20歳以上の男女1117人」。「家を買うとき、新築または中古にこだわりますか?」と、尋ねたところ、51%が「新築にこだわる」と、回答。
しかし一方で、「どちらにもこだわりなし」と答えた人が、43.8%を占める結果ともなっています。
そこで、これら「どちらにもこだわりなし」の皆さんに、その理由を尋ねると、最多だったのが、
「(新築か中古か以外の)他の条件を重視する」との回答。
次には僅差で、「価格による」(新築か中古かよりも、価格で購入を判断する)が続き、
三番目には、「気に入れば、新築、中古どちらでも」。
そして四番目には・・・これは三番目とまとめてしまってもいい意見でしょう、「よい物件なら、新築、中古どちらでも」が、挙げられています。
なお、今回のこのオウチーノ総研さんの調査、過去の同じ調査との比較がされている・・・と、いった内容ではないものの、とかく、新築へのニーズが高いことがその特徴とされてきた、日本の住宅マーケットにおける消費者の意識・・・「~どう変わったか」との調査タイトルが示唆するように、そこでの変化を感じとれる内容、と見て、いいかもしれません。
同じことは、賃貸住宅にも言える可能性があります。賃貸住宅でも、皆さんもちろんご存知のとおり、新築は人気です。そのため、「近隣に競合物件が新築された」ことで、即、経営が圧迫されはじめた!とするオーナーさんの声が実際に少なくありません。
ですが、一方で、入居者のニーズをつねにしっかりと見据え、効果的な対策を打ち続けている物件の場合、築年数を重ねても、あるいは、いわゆる「築古」物件となっても、それでも高い入居率を保ち続けるなど、大健闘している例が少なくありません。
「新築か中古か」を一番の基準にして物件を選ぶことをしない、「こだわりなし」の人々が、上記の調査同様、賃貸住宅市場にもたくさんいて、それが増える傾向もうかがわれるのだとすれば、マーケットはますます、「物件力」を高めるために日々がんばっていらっしゃる前向きなオーナーさんのために、強い味方となってくれることでしょう。