「信託銀行ではない信託会社」 土地活用の新しい選択肢!|編集長ブログ
こんにちは。大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」の統括編集長の上田です。今回は「編集部こぼれ話」です。新たな土地活用のひとつとして注目すべき「信託」についてご紹介します。
これまで日本になかった「個人オーナー向けの信託」は要注目
先日、スターツ信託株式会社さんにお邪魔して、多田考司社長とお会いしました。スターツ信託さんは、不動産会社のスターツグループが新たに設立した信託会社です。「信託銀行ではない、信託を行う会社」です。多田社長のお話をお伺いし、土地活用の新たな選択肢のひとつとして、「信託」にも大いに注目してよいのでは、と思いました。
土地における信託とは、たとえばオーナーが、所有している土地や賃貸住宅の活用について、信託会社に一定の期間、所有権を移転し、一切合切をまかせてしまうという仕組みです。オーナーは、まったくなにもせずに、信託配当を受け取るだけとなります。
信託会社は自社の資産を運用するのと同等か、それ以上の力を入れて、収益を最大化するべく努力してくれます。その見返りに、オーナーが信託会社へ支払う信託報酬は、基本的に家賃収入の3~5%です。
信託法に基づき、金融庁の監督下でそれらが行われます。実は、平成16年と18年に、信託業法や信託法が80年ぶりに改正されたために、銀行以外でもこうした信託業を行うことが可能になったのです。
既存の信託銀行は、主に法人向けにしか土地の信託業務を行っていません。欧米では当たり前の個人向けの信託業務が、日本には実質的に存在していなかったのです。このタイプの信託会社は、今のところ、スターツ信託さん1社しかないとのことです。
なお、スターツ信託さんは、金融庁の厳しい審査をパスして設立にこぎつけるまでに、3年と5ヶ月を要したとのこと。社員はみな、信託銀行などでの経験を積んだプロフェッショナルばかりだそうです。