アパートの解体費用、いくらかかる?|編集長ブログ
こんにちは。大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」の統括編集長の上田です。今回は「読者の声とお悩み」をご紹介します。アパートを廃業する際の解体費用に関するお悩みです。
物件によって解体費用は大きく変わるので、まずは見積もりを取ることから
今回は「賃貸アパートの廃業を考えています。土地は売らず、建物だけを解体するつもりですが、解体費用の目安があれば教えてください」とのご質問です。
賃貸アパートの廃業、ということですので、建物は一般的な木造2階建てを想像すればよろしいでしょうか。私が知っている木造住宅の解体費用の目安としては、「坪あたり3~5万円くらい・・・」と、いうものがあります。
この場合の「坪」は、いわゆる「建坪」です。建坪とは、おおむね「建築面積」のことを指します。単純に言うと、建物を真上から見たときの土地への水平投影面積です。(詳しくは外壁などの中心線で囲まれた内側部分の水平投影面積)
但し、建築面積では、1階より2階が広い2階建ての建物では、2階の面積を「投影」。
しかし、「建坪」では、そうした場合であっても、1階床面積部分を指して言うことが多いなど、両者の関係は若干曖昧ですので、一応、その点はふまえておいてください。
話は戻りまして、「解体費用」です。上記のような数字を申し上げはしましたが、実際、世間に言う目安は、本当に「目安」に過ぎません。
建物の解体費用は、その建物が建てられている環境、建物を構成している部材の種類などによって、大きく変わってくるのです。
たとえば、周辺の道路が狭く、解体のための重機を入れることが出来ない土地に建つ物件の場合と、そうではない場合、土地のすぐ隣に廃材などを運び出すトラックを置けるスペースがある場合と、そうでない場合、人件費などに大きな違いが生じますので、費用の見積り額も大きく変わってきます。
また、昨今は廃棄物の処理のための費用が高くなってきています。廃棄物の量によっては費用全体に大きな影響を及ぼします。
そのため、見積り額があまりに低い場合、
「廃棄物の不法投棄などを考えているかもしれないので、加担することにならないよう注意せよ」
そんな声も、時折、耳にすることがあります。
以上、あまり明確なアドバイスとはならないのですが、
建物の解体費用については、「見積りを取るまで皮算用は禁物」
そして、「複数の会社に見積りを依頼して比較し、作業の内容や金額の理由を尋ねて、納得を得ることが大事」これらに尽きると言っていいでしょう。