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賃貸住宅の管理会社選びで、確かめるべきこと・聞くべきこと その2
2012年02月22日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今週は先週からの続きです。
「管理会社を替えようと思っています。
正直、誠実に仕事をしない、
いまの会社を選んだのは失敗でした。
次回はこんなことがないよう、
慎重なパートナー選びをしたいと思っています。
どんな点に注意したらよいでしょうか」
とのご質問に答え、
管理会社を選ぶ際、気をつけておきたい点や
心構えについて、
大切ないくつかを挙げてみる、その後半です。
■管理会社の提案力を見極めましょう
1.たとえばこれから管理会社を替えようと
考えていらっしゃるオーナーさんは、
今の管理会社と、
次のパートナー候補となる会社の両方に、
「ご自身の物件に必要な空室対策の案」
「リフォームの提案」
などを求め、比べてみてください。
返ってきた提案の内容、充実度から、
提案力のある会社かどうかがわかります。
2.ご自身の物件が建つ地域の市況や相場、
入居者ニーズなどについて、
情報提供を求めてみましょう。
地域のことや、入居者の心をよく知らない
管理会社は頼りになりません。
将来、空室対策を相談しても、
「家賃を下げましょう」の一点張りとなって
しまうでしょう。
■管理会社の「客付け力」を見極めましょう
(管理会社、もしくはその会社の管理物件の
入居者募集を担当している関連不動産会社の
「客付け力」を確かめます)
1.まずインターネットをチェック。
ポータルサイトへ広告を掲出しているか?
自社のサイトの魅力、見やすさはどうか?
広告内容ではとりわけ、写真を沢山掲載し、
入居希望者へ物件それぞれの魅力や特徴を
しっかりと伝えているか?を確認しましょう。
写真は広角レンズで撮られていることが基本。
もちろん、明るさや画質にもチェックが必要です。
担当者は、一人で沢山の物件広告を
管理しています。
ひとつひとつにまで、目が行き届かないことが
少なくありません。
不手際で広告が掲載されていなかったり、
情報内容が間違っていたりすることは、
決して珍しいことではないのです。
オーナーさんの物件の魅力を一番わかって
いるのは、オーナーさんご自身です。
オーナーさん自らによる広告のチェックは、
絶対に忘れてはいけない、重要な仕事です。
2.現場での努力もチェック!
物件の内外をきれいに保つことはもちろん、
「スリッパを用意する」
「設備の機能を説明するPOPを置く」
等々、
内見者を歓迎する姿勢にあふれているか
どうかを見極めてください。
3.もちろん、お店も自分の目で確認!
入居希望者が訪れる店舗窓口へ、
オーナーさんも訪れてみます。
接客態度や雰囲気を見れば、
「客付け力」をある程度察することも
できるでしょう。
4.ずばり聞いてみる!
店舗の数、展開状況、
どんな「客付け力」が自慢の会社か?
ずばり、「入居率は?」
遠慮なく尋ねてみるべきです。
入居率をすぐに教えてはくれない・・・という場合、
それは、
入居率を上げることへの意識が低いか、
入居率自体が低いため答えにくいのか、
どちらかでしょう。
この時点で、その会社は、
パートナー候補から外してしまってよいかも
しれません。
優秀な管理会社には、入居率95%以上を
誇るところもあります。
また、提携する法人から転勤者の部屋探しを
任されているなど、
表からは見えない特別な強みを
持っている会社も、中にはあります。
■頼りがいのあるパートナーになってくれるか?
信頼性や経営の健全性について見極めましょう。
1.会社の規模、経営の規模は?
一概には言い切れませんが、
会社の大きさや管理戸数は、
経営の安定度と、ある程度比例します。
ただし、大きな管理会社や
知名度の高い管理会社が
どのオーナーさんにとっても必ずベスト、とは
限りませんので、熟慮も必要です。
2.「過去3年分の決算書を見せてほしい」と、
求めてみましょう。
見せてくれない会社、出し渋る会社には、
それなりの理由があると見るべきです。
決算書の見方がわからない場合は、
税理士さんなどの専門家にご相談を。
3.インターネットも活用しましょう。
インターネットで、その会社の評判やクチコミを調べます。
ネット上の匿名情報などは、
もちろん100%信用できるものではありませんので、
判断は自己責任。
「信頼できる」と感じられる情報の中に、
オーナーさんへの支払遅延が一度でもある場合は、
要注意です。
4.会って話を聞いてみる!
管理会社の社長に会って、
人柄やその経営理念を確かめる・・・!
人生経験豊富なオーナーさんにとっては、
これも有力な手段でしょう。
最後に・・・
■A社もB社もどちらも良い会社だなと、迷ったら・・・
複数の良いパートナー候補に出会い、
選択に迷ったら、
「ご自身の物件のより近くに店舗をもつ会社を選ぶ」
のも、よい選択肢です。
管理の面、募集の面、
さまざまな場面で、管理会社の目が物件に
行き届きやすいことは、
オーナーさんにとっての大きな利点です。
以上、いかがでしたでしょうか。
二週にわたって、
管理会社を選ぶ際、気をつけておきたい点や
心構えについて、
大切ないくつかを挙げてみました。
賃貸住宅の管理会社選びで、確かめるべきこと・聞くべきこと その1
2012年02月15日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今週は・・・
「管理会社を替えようと思っています。
正直、誠実に仕事をしない、
いまの会社を選んだのは失敗でした。
次回はこんなことがないよう、
慎重なパートナー選びをしたいと思っています。
どんな点に注意したらよいでしょうか」
とのご質問です。
入居者・入居希望者の厳しい視線のもと、
管理会社次第で、空室率が、
オーナーさんの収益が、
大きく変わってくるこんにちです。
しかし、私の目から見ると、
残念なことに、
口先だけのいい加減な会社や、
仕事の質の低い会社が少なくありません。
管理会社を選ぶ際、
気をつけておきたい点や心構えについて、
大切ないくつかを挙げてみましょう。
■まず、「管理の質」の見極めです。
1.見積りは無理なく適正でしょうか?
見積書に示された管理費が安すぎる・・・!
ご注意ください。
管理の質に反映される場合が少なくありません。
「安い」よりも「適正」であることが大切です。
業務の具体的な内容を
書面でしっかり確認しましょう。
2.物件は汚れていませんか?
その会社が管理している物件を実際に見て、
確かめてみましょう。
ゴミ置き場、駐輪場、共用部分などの清掃状況は?
物件の美観はきちんと保たれている?
できれば現在住んでいる入居者に、
「管理会社の仕事ぶりはどう?」と、
尋ねてもみたいところです。
3.スピーディーな管理体制は布かれているか?
たとえば入居者にとっては一大事な、
「設備の故障」。
24時間、しっかりとサポートしてくれる
コールセンターはありますか?
対応マニュアルの整備状況、内容なども、
ぜひ確かめておきましょう。
トラブル時の対応がよくないと、
退去者は確実に増えてしまいます。
■次に「リスクに備える力」、
オーナーさんを守る力の見極めです。
1.入居審査は必要以上に甘くありませんか?
審査の基準と具体的な審査方法を
教えてもらいましょう。
それらが甘い場合、
空室が埋まりやすくはなるものの、
「滞納」、「物件が汚されやすい・荒れやすい」
と、いったリスクも増加する傾向にあります。
2.家賃保証会社を利用できる?
厳しい入居審査よりもさらに頼りになるのが、
家賃保証会社の利用です。
大手保証会社は、過去に悪質な滞納などの
問題を起こした入居者を確認、排除できる、
情報ネットワークを構築しています。
こうした会社のサービスを利用できるかどうか、
契約内容は適切か、
しっかりと確かめましょう。
3.原状回復や修繕・リフォームの料金の確認
管理費などに割安感があっても、
原状回復や修繕・リフォームの料金が
割高な場合もあるので事前に確認を。
より効果的なリフォーム案などを提示してくれる
「提案力」があるかも、
ぜひチェックしたいところです。
■さらに、
その会社が普段から、
「空室を増やさないための有効な努力をしているかどうか」
を見極めましょう。
1.物件はきれい?管理は適切?
上段、「管理の質」の見極めと同様です。
物件は汚れていないか?
スピーディで的確な管理体制は布かれているか?
入居者が快適に、安心な生活ができるよう、
努力している会社かどうかを見極めましょう。
2.入居者の意見を聞いている会社ですか?
退去者へのアンケートなどを実施し、
「お客様のご意見」を進んで尋ね、
仕事に反映させている会社かどうかを
確かめましょう。
退去者だけでなく、入居中の人からも
アンケートをとって、
改善すべき点をいち早く見つけようとする
進んだ管理会社も中にはあります。
・・・以上、今回はここまでといたします。
来週はひきつづき、
管理会社の
「提案力」、「客付けする力」、
パートナーとしての信頼性や経営の健全性にかかわる
見極め方などについて、
お話しをしたいと思います。
仲介会社が広告費の倍増を求めてきた!オーナーさんの判断は? その3
2012年02月08日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
「空室を早く埋めるため、もっと広告を打ちたい。
積極的な営業を展開したい。
ついては今後、広告費をこれまでの倍の2ヶ月分もらえないか」
そう仲介会社に打診され、
お悩みのオーナーさん。
前回は、
法律に定められた報酬額を超えての行為ではあっても、
仲介会社が、
場合によってはオーナーさんへ広告費の支給を求めざるをえない
現状について、
お話しをさせていただきました。
また、それに併せて、
広告費の支給、あるいは増額の打診をうけた際、
オーナーさんが注意をすべきいくつかの点についても、
お話しをさせていただいたところです。
そこで、
ちょっと話を変えますと、
実は、
この広告費の問題、
ある状況においては、もはや、
1ヶ月分、2ヶ月分といった
レベルのお話ではなくなっている現状もあるのです。
それは、
いわゆるファンドが大家さんとなっている
「ファンド物件」の場合など。
投資家から寄せられる利回りへの期待に応えるため、
賃料の方はなかなか下げることができず、
それでも契約は勝ち取りたいため、
「広告費を賃料2ヶ月分、
いや、3ヶ月分にするから決めてほしい!」
などと、仲介会社が、
貸主側から持ちかけられるケースがあるそうです。
さらに、
ある仲介会社さんに聞いた話では、
「これまでに一例だけ」とのことではあるのですが、
なんと、
「賃料5ヶ月分を払う!」
との申し出を受けた物件もあるとのこと。
もちろんこれも、
ファンド物件とのことでした。
つまるところ、
適法・違法の問題は、繰り返しますがおいておくとして、
賃貸物件の媒介報酬の上限=賃料1ヶ月分
と、いうくくりは、
事実上、
マーケットの常識ではなくなっています。
またさらに、一方では、
こんなスタンスをとられるオーナーさんも増えているのです。
「高い成功報酬を約束して、
仲介会社にハッパをかけるのがいい。
その方が、リフォームに大金をかけるなどするよりも
よほど低コストで効果的だよ」
お気持ちはよくわかります。
また、
実際にそうしたやり方が、効果を得ている場合も
少なからずあるでしょう。
しかし、
ある都内の仲介会社の社長さんは、
こうおっしゃっていました。
「たとえ広告費を沢山注ぎ込み、
仲介会社により多くの広告を打たせ、
営業マンにもハッパをかけて、
ご自身の物件への優先的な案内を約束させたとしても・・・
結局、選ぶのは入居希望者なんです。
物件に十分な魅力があって、賃料も適切でなければ、
彼らは契約してくれないのです。
やはり大事なのは、
『物件力の向上』、『適正家賃』。こちらの方です」
私もこの意見に賛成です。
借り手市場のいま、
入居希望者は、厳しく物件を比べ、選択できるのです。
彼らの眼はそれほど甘くはありません。
広告費の支給という痛み止めの効果がやがて切れた
そのとき、
オーナーさんの前には、
「物件力の向上」、「適正家賃」
これら本来の課題が、
重く突きつけられることでしょう。
以上、いかがでしたでしょうか。
「空室を早く埋めるため、もっと広告を打ちたい。
積極的な営業を展開したい。
ついては今後、広告費をこれまでの倍の2ヶ月分もらえないか」
そんな打診を受けたならば、
オーナーさんは、
「なぜこんな提案がされたのか?」を
まずはしっかりと考えましょう。
出費を求められるその原因が、
仲介会社の思惑にあるのか?
ご自身の物件にあるのか?
それらを見極めるために、とても役立つのが、
他の仲介会社に相談してみること
=セカンド・オピニオンです。
突然の提案に慌てず、
ご自身を見失わず、
まずは、
自らと周囲とを冷静に見回してみることが大切です。
仲介会社が広告費の倍増を求めてきた!オーナーさんの判断は? その2
2012年02月01日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今週は先週からの続きです。
「空室を早く埋めるため、もっと広告を打ちたい。
積極的な営業を展開したい。
ついては今後、広告費をこれまでの倍の2ヶ月分もらえないか」
そう仲介会社に打診され、
お悩みのオーナーさん。
たしかにこれを受け入れれば、先方はより一生懸命になって、
入居者募集をしてくれそう・・・。
しかし・・・
「この会社、媒介手数料を入居者から賃料1ヶ月分、
すなわち法定の上限一杯に受け取っているんです。
なのに、さらにそれ以外の『広告費』を私に求め、
支払わせている。2ヶ月分云々以前に、
このこと自体、違法なのでは?」
オーナーさんは、ひっかかりも感じていらっしゃいます。
そこで先週は、
こうした行為が、特別な場合を除いて、
基本的には違法となることを説明させていただきました。
しかし、
やはりこれも先週触れたとおり、
現実として、
多くのオーナーさんが、
仲介会社に求められた上で、
上記のようなケースでの「広告費」を支払っています。
その相場(?)も、
いつの頃からか仲介手数料上限額と同じ
「賃料1ヶ月分」に定着。
さらに近頃は、
今回の事例のように、
「1ヶ月分では足りない、もっと支給を」
と、求められることもある旨、
時折、私の耳にも入ってきているところです。
そこで今回は、
以上の「違法・適法」に関することについては、
とりあえずおいておきます。
賃貸市場において、
実際に行なわれている現状にもとづいて、
現実的なお話をしていきたいと思います。
まず、
仲介会社が広告費、あるいはその増額をオーナーさんに
求めてくる理由、
そのひとつは、
当然のことながら、
「早く入居者を決めたい。そのために広告を沢山打ち、
積極的な営業を展開したい」
と、いうところにあるにほかなりません。
現在、入居希望者の多くが、
インターネットを中心とした「広告」を見て、
物件を探します。
広告を打たなければ、
物件情報は彼らの目には届きません。
しかし、
そのためにはもちろん費用が生じるのです。
とくに競争力の無い、募集の長引きそうな物件、
現に長引いている物件の場合など、
重ねて広告し続け、
加えて、店舗まで足をはこんだ入居希望者に対しては、
他に優先してその物件をアピールする・・・。
そのようでなければ、
なかなか入居希望者をつかまえることが出来ません。
ですが、
そうした場合のコストは、
仲介会社の負担として、重く彼らにのしかかってきます。
「法に定められた報酬だけではやっていけない・・・。
ウチも頑張るので、オーナーさんにもぜひご負担を」
思わずそう求めたくなってしまうことについては、
一律に、
努力不足だ、などと、
決めつけるわけにもいかないでしょう。
さらに、
仲介会社がオーナーさんへ広告費を求める理由、
その中には、
「物件の賃料が安い」という場合が少なくありません。
色々な理由から、賃料が安い物件の場合、
法律上、ご存知のとおり、
「その安い賃料の額」イコール、
「法に定められた媒介報酬の額」
と、いうことになってしまうのです。
こうした物件の場合、
適法な報酬のみを素直にもらっていては、
いわば「商売の割が合わなくなる」ことも
しばしばです。
そこで、
仲介会社側としては、
「広告費を。できれば1ヶ月分といわず、さらに・・・」
オーナーさんに助けを求めたくなることも
実際、少なくはないでしょう。
ただし、ここでいくつか、
オーナーさんがぜひとも気をつけておきたいことを
お話ししておきます。
そのひとつ・・・
オーナーさんが求められて支給に応じた広告費が、
ちゃんと広告活動、
あるいはより熱心な入居者募集のため、
有効活用されるのかどうか?
しっかりと注視してください。
「私の物件は不人気。なかなか空室が埋まらない・・・」
深く悩んでいらっしゃるオーナーさんの気持ちにつけこんで、
特別に努力するつもりなど最初からないまま、
広告費の増額だけを持ちかける悪質な仲介会社・・・。
そんな会社も
マーケットには、こっそりと息を潜めているはずです。
こうした相手からの怪しい提案に
うっかり乗ってしまうことを避けるには、
なによりも、
「別の会社にも声をかけてみる。
いわゆるセカンド・オピニオンを求める」
このことがもっとも効果的でしょう。
同時にそれが、
より良い仲介会社との出会いのきっかけとなることも、
もちろん、あるはずです。
また、
時折聞かれるこんなケースにも注意が必要です。
仲介会社の営業マンが個人的にオーナーに接触、
「ウチの会社にではなく、私個人に広告費
(あるいは他の名目のお金)を払ってください。
頑張って入居者を決めますから!」
などと、持ちかけてくる場合です。
加えて聞くところによれば、
これを
「むしろオーナーさんから提案すべきだ」
と、推奨している人もいるとのこと。
しかし、
いかがでしょうか。
コンプライアンスの面、また税務の面で、
あとあと問題となる可能性もありそうです。
私は避けた方がよいと思っています。
以上、
いかがでしたでしょうか。
お話はさらに次回に続きます。
「仲介会社から今後広告費を倍の2ヶ月分
もらえないかと求められたが、応えるべきなのか?」
まとめとしての提案を示したいと思います。
仲介会社が広告費の倍増を求めてきた!オーナーさんの判断は? その1
2012年01月25日こんにちは。
大家さんのための賃貸経営マガジン「オーナーズ・スタイル」
編集長の上田です。
水曜日は「読者の声とお悩み」です。
今日は・・・
「入居者募集に際して、仲介を頼んでいる不動産会社へ、
いつも、賃料1ヶ月分の『広告費』を支払っています。
ところが最近、この会社から要望があり、
『空室を早く埋めるため、さらに広告したり、
もっと積極的な営業活動を展開したりしたい。
ついては今後広告費を2ヶ月分に増やしてもらえないか』
とのこと。
でも・・・これって、そもそもおかしい話では?
この会社はいつも、契約が決まった入居者から、
法律で定められた報酬の上限である賃料1ヶ月分の
媒介手数料をもらっています。
なので、オーナーに対して、
さらなる『広告費』の支給を求め、
支払わせること自体が、本来違法である筈・・・!
とはいえ、違法であろうがどうであろうが、
言われたとおりに払わなければ、
一生懸命に入居者募集してくれなくなりそうな気もして・・・
悩みが深まるばかりです」
まず、
お話の途中に示されている疑問から、
お答えしていきましょう。
「法律で定められた報酬を上限まで手にしていながら
それ以外の『広告費』の支給をオーナーに求め、
支払わせること自体、違法なのでは?」
答えは・・・
おっしゃるとおり違法です。
ご存知、宅地建物取引主任者資格試験、
いわゆる「宅建試験」を受託運営している、
「(財)不動産適正取引推進機構」
のサイトに、
このことに関する一文が掲げられていますので、
抜粋してみましょう。
「(法律に)規定されている報酬および
依頼者(貸主)の依頼によって行う
広告の料金に相当する額以外に
いわゆる案内料、申込料や
依頼者の依頼によらずに行う広告の料金に相当する額の
報酬は受領することはできないとされており、
特別な依頼もしていないのであれば、支払う必要はありません。」
(→http://www.retio.or.jp/info/qa17.html)
いかがでしょうか。
しかし、
これを見て、多くのオーナーさんが、
こう思われるはずです。
「『特別な依頼もしていないのであれば、支払う必要はありません』
とは言うが、オーナー側から特に依頼をしなくとも、
不動産会社側から、
『広告をこれこれこの程度、打った方がきっと良い。
だが相当分の費用をオーナーさんにご負担いただくことが必要だ』
と、提示されれば、もはや受けざるをえない。
結局は、ほとんどの場合、
オーナーからの『特別の依頼』があったというかたちに
見なされてしまうのでは?」
答えは・・・
これもやはり「YES」ということになりそうです。
そのためでしょうか、
いつの頃からか、ご存知のとおり、
媒介手数料とは別の「広告費」、
しかも、
「広告の料金に相当する額」でもない、アバウトな
「賃料1ヶ月分のオーナーさん負担」
が、この世界に広く定着してしまいました。
そこで最近、
私もあらためて東京都庁の不動産業を管轄する係の人に
尋ねてみたのですが、
「仲介会社が特別な広告活動や営業活動を
一生懸命にやってくれたのであれば、
役所がとやかく言うことではない」
どうもそのような趣旨に聞こえる、
ややはっきりとはしないご回答。
どうも納得がいかず、さらに後日、
同じ係の別の職員に尋ねてみたところ、
今度は、
上記不動産適正取引推進機構さんの一文と同様の
厳しい(?)ご見解。
オーナーさんと不動産会社との間にトラブルが起こり、
それが持ち込まれでもしない限り、
行政も細かいことは言わず、
「オーナー側からの特別な依頼があったような、無いような・・・」
そんな世間での実態については、
知ってはいるけれど黙認・・・と、いったところなのかも
しれません。
ただし、
ここでひとつ、はっきりと言えること。
それは、
「不動産会社側のあと出しジャンケン」があった場合は、
オーナーさんは争えば勝てる、
ということです。
「事前に何ら存在を聞かされてもいなかった広告費を
入居者が決まってから突然請求された!」
と、いった場合、
法(宅建業法)とその解釈に照らし、
オーナーさんに、これに応じる義務はありません。
さて、
以上のとおり、まずはご疑問のうちの、
「本来違法である筈・・・!」
の部分について、
お答えをさせていただきました。
その上で、
お悩みの本題、
「今後広告費は2ヶ月分ほしい」と言われたが、
応えるべきなのか?
と、いうところについてなのですが・・・
お話は来週に続けたく思います。
私もちょっと気が重いのですが、
多くの賃貸住宅オーナーさんにいま迫ってきている
厳しい現実について、
お話しすることとなるはずです。



